「マクロビオティックって聞いたことあるけど何?」と思っている方、実は多いですよね。
マクロビオティックは「Macrobiotic」、意味は「長寿法」になり、第二次世界大戦前後に思想家・食文化研究科の桜沢如一(さくらざわ ゆきかず)が考案した食事法になります。
しかし、マクロビオティックの食事法と言われてもピンと来ない。そんな人に、マクロビオティックの意味を知って頂きたいと思います。
◆マクロビオティックの語源・・・
マクロビオティックは、3つの部分からできています。「マクロ」は「大きい・長い」という意味で、「ビオ」は「生命」のこと、「ティック」は、「術・学」を表します。
語源は、古代ギリシャ語「マクロビオス」であり、「自然に即した命のあり方」といった意味があります。
◆マクロビオティックとは・・・
穀物や野菜、海藻などを中心とする日本の伝統食をベースにした食事を摂ることによって、自然と調和をとりながら、健康な暮らしを実現する考え方です。
もし、あなたやあなたの愛する人が、肉体的・精神的に問題を抱えているのなら、まずできるだけ広い視野で、問題の要因をとらえてみましょう。そのことが、マクロビオティックの出発点だと思います。
◆マクロビオティック3つのキーワード
マクロビオティックでは、3つのキーワードがあります。「身土不二」(しんどふに)、「一物全体」(いちぶつぜんたい)の二つの柱、そして「陰陽調和」(いんようちょうわ)の3つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
キーワード➀ 身土不二・・・季節の旬な物を食べること
人間も植物も生まれた環境と一体という意味です。例えると、熱帯地域で採れた果物には、体内の熱を下げる働きがあり、寒い地域で採れた野菜には、体内を温める働きがあるなど、四季のある日本では、季節ごとの旬の食材を摂ることで、体のバランスがとれるという考え方です。
キーワード➁ 一物全体・・・自然の恵を丸ごと食べること
「1つの物を丸ごと食べる」という意味です。食材そのものは、全体でバランスがとれており、穀物なら精米していない玄米を、野菜なら皮や葉にも栄養があり、全てを摂ることで、体のバランスがとれるという考え方です。
キーワード➂ 陰陽中和
マクロビオティックの原理では、地球上全ての物に陰陽が存在する観点から、陰と陽のどちらかに傾かない狭間のバランスの取れた状態(中庸)の位置を大切にしています。
食材においては、体を冷やす作用があるものを陰、体を温める作用があるものを陽としています。
◆マクロビオティックで得られる効果
実践すると心身ともに様々な効果が期待できます。
➀身体的効果
・健康維持ができ、体力を強化することができる
・安眠できるようになる
・体質の改善(便秘、冷え性、吹き出物など)
・健康的なダイエット及び美肌効果
・成人病を防ぎ、老化現象を和らげる
➁精神的効果
・精神が強くなり、生きる活力が高まる
・ストレスが減り、気分も高揚する
・頭が冴え判断力が増し、様々な問題に対処しやすくなる
・生活習慣の改善
個人の体質や生活環境により効果は様々ですが、自然や農業・土地を守ることにより、自然環境的にも効果が期待できます。
◆マクロビオティックの注意点
動物性食品の摂取を制限するため、体には優しい感じですが、必要な栄養素が不足する可能性があるのでは、との意見も出てきています。以下の3つの事は注意が必要です。
➀子供は、マクロビオティックによって栄養失調になりやすい。
➁妊娠や授乳期間中の女性については、胎児の健全な発育に必要な栄養素を含んでいない可能
性がある。
➂がん治療などの場合、治療を妨げる結果となることがある。
以上注意点が挙げられますが、専門医などに相談することが重要です。
マクロビオティックをあまり知らない人でも、「食生活を変えてみたい」と思っているのであれば、まずは取り入れてみてください。日常生活の中で、小さな癒しや驚きを感じられるでしょう。